2023年07月01日
東京マルイガスガン 89式5.56㎜小銃 固定銃床型 前編
東京マルイのガスガン、89式5.56㎜小銃の固定銃床型 前編です。
マルイガスガンのハイエンドだけあり、布張り風のパッケージも高級感に溢れています。
去年の年末にふらっと立ち寄ったアニメ系リサイクルショップで、思いのほか安くて程度も良かったので自分へのクリスマスプレゼント(涙)として衝動買い。
なぜか純正のBB弾ローダーだけが付いていなかったので、生まれて初めてBBローダーって奴を買いました。
AR系とは異なる独特の存在感やユニークな機構に以前から興味があり、いずれは所有してみたいトイガンの筆頭でした。
それなりにお高いのでなかなか縁がありませんでしたけど…。
手に取ってみるとメタル外装なのでとにかく重く(約4Kg)、そしてミシリともしない剛性の高さで陸自の愛称「バディ」の名に違わぬ頼もしさを体感できます。
上下レシーバーがプレス加工のため直線基調で無駄のないフォルムが特徴の89式、ARなどNC加工系のライフルとは異なる世界観が新鮮です。
16.5インチのバレル長はフルレングスのM16A1(20インチ、MGCモデルガン)とカービンサイズのM4A1(14.5インチ、同)のちょうど中間ぐらいですね。
ストックは上から見ると左に微妙な曲線を描いたキャストオフをキッチリ再現。
なのでライトハンドで構える分には快適に頬付けできるものの、レフトハンドでは不快でしかないのを体験できます。
そもそも不特定多数が使用する軍用銃にわざわざキャストを付けてしまうのは89式の謎と云うかユニークな点です。
今風に云えばユニバーサルデザイン的な観点が欠けている…、となるんでしょうけど。
グリップのサムレストが左側のみなのを見ても、明らかにレフティの使用を考慮していないように思えます。
最近ではタクティカルな場面で銃を左右スイッチすることは良くあるので、この辺が少し古さを感じさせる所です。
グリップは何故か前後長が妙に長くて手の小さい人には扱い辛い気がしますが、容易に交換できる構造でないのがツラいところ…。
まあそのおかげで蓋付きのグリップ内コンパートメントの容量は大き目となっていますが。
右側だけだったサムセフティはイラク派遣をきっかけに左側にも追加されてアンビ化されました。
真ん中のボタン状の物はボルトストップで、リリースするには下方に押し下げますが、AR系の「押すタイプ」に比べて操作性は劣りますね。
マガジンリリースボタンの周辺にガードとなるようなものがないので、意図せぬマガジン脱落が懸念されます。
結果として、それは自衛隊が非常に恐れること(装備品紛失)に繋がると思うんですが。
お馴染みの呪文、ア(安全)、タ(単発)、レ(連発)のポジション表記、そのマニュアルセフティの操作性もユニークです。
最も使用頻度が高いと思われる安全(ア)から単発(タ)のポジション間が直接トリップできず、もっとも多く回転(270°)させなければなりません。
何らかの用兵上の都合なんでしょうか。
FNCライフルが似たようなセフティレバーですが、安全と単発間のトリップが可能なので40°程の回転で済んでいます。
防塵性に難があると云わざるをえないマガジン残弾確認用の穴が再現されています。
せっかくなのでポンチで打ち抜いた銅色のメタルシートを貼っときました。
円形のボルトハンドルは、少し小振りですがブッシュ等に引っかかりにくい優れもののような気がします。
ボルトハンドルの後ろ側が円形に窪んでいますが、不完全閉鎖の時は親指でココを押してネ…、と云う親心でしょうか。
マガジンウェル部にはフレアがなく、お世辞にもリロードがやり易いとは云えません。
(同じプレスフレームのAR18はしっかりマグウェル形状になっています)
そして昔からトリガーガート先端の斜めラインは何だろう?と思ってましたが、マガジンを握って装填する時の親指の逃げ用のリリーフカットみたいですね。
実際にやってみて分かりました。
独立した筐体に収められたリアサイト、その内部には凝ったメカが納められています。
でも正対した(敵のいる)方向に、反射しやすそうな角度の面が向いているのが気になりますね。
マルイの89式はハイエンドの割に金属ショートパーツの仕上げが今一つなので、良く目に付くリアサイトだけは全バラして再仕上げしています。
エレベーションは5段階調整で、調整ダイヤルを最高位置からさらに回すと「バチンッ」と音を立ててブレードが引っ込み、上部を残して隠れてしまいます。
つまりリアサイトとして機能しなくなってしまう(これも用兵上の要求?)仕様ですが、頂部にノッチでも刻めば良いのに…、と思わないでもありません。
筐体内部にはカムとスプリングが仕込まれており、バラしてみてその凝ったメカを堪能できました。
後編に続きます。
マルイガスガンのハイエンドだけあり、布張り風のパッケージも高級感に溢れています。
去年の年末にふらっと立ち寄ったアニメ系リサイクルショップで、思いのほか安くて程度も良かったので自分へのクリスマスプレゼント(涙)として衝動買い。
なぜか純正のBB弾ローダーだけが付いていなかったので、生まれて初めてBBローダーって奴を買いました。
AR系とは異なる独特の存在感やユニークな機構に以前から興味があり、いずれは所有してみたいトイガンの筆頭でした。
それなりにお高いのでなかなか縁がありませんでしたけど…。
手に取ってみるとメタル外装なのでとにかく重く(約4Kg)、そしてミシリともしない剛性の高さで陸自の愛称「バディ」の名に違わぬ頼もしさを体感できます。
上下レシーバーがプレス加工のため直線基調で無駄のないフォルムが特徴の89式、ARなどNC加工系のライフルとは異なる世界観が新鮮です。
16.5インチのバレル長はフルレングスのM16A1(20インチ、MGCモデルガン)とカービンサイズのM4A1(14.5インチ、同)のちょうど中間ぐらいですね。
ストックは上から見ると左に微妙な曲線を描いたキャストオフをキッチリ再現。
なのでライトハンドで構える分には快適に頬付けできるものの、レフトハンドでは不快でしかないのを体験できます。
そもそも不特定多数が使用する軍用銃にわざわざキャストを付けてしまうのは89式の謎と云うかユニークな点です。
今風に云えばユニバーサルデザイン的な観点が欠けている…、となるんでしょうけど。
グリップのサムレストが左側のみなのを見ても、明らかにレフティの使用を考慮していないように思えます。
最近ではタクティカルな場面で銃を左右スイッチすることは良くあるので、この辺が少し古さを感じさせる所です。
グリップは何故か前後長が妙に長くて手の小さい人には扱い辛い気がしますが、容易に交換できる構造でないのがツラいところ…。
まあそのおかげで蓋付きのグリップ内コンパートメントの容量は大き目となっていますが。
右側だけだったサムセフティはイラク派遣をきっかけに左側にも追加されてアンビ化されました。
真ん中のボタン状の物はボルトストップで、リリースするには下方に押し下げますが、AR系の「押すタイプ」に比べて操作性は劣りますね。
マガジンリリースボタンの周辺にガードとなるようなものがないので、意図せぬマガジン脱落が懸念されます。
結果として、それは自衛隊が非常に恐れること(装備品紛失)に繋がると思うんですが。
お馴染みの呪文、ア(安全)、タ(単発)、レ(連発)のポジション表記、そのマニュアルセフティの操作性もユニークです。
最も使用頻度が高いと思われる安全(ア)から単発(タ)のポジション間が直接トリップできず、もっとも多く回転(270°)させなければなりません。
何らかの用兵上の都合なんでしょうか。
FNCライフルが似たようなセフティレバーですが、安全と単発間のトリップが可能なので40°程の回転で済んでいます。
防塵性に難があると云わざるをえないマガジン残弾確認用の穴が再現されています。
せっかくなのでポンチで打ち抜いた銅色のメタルシートを貼っときました。
円形のボルトハンドルは、少し小振りですがブッシュ等に引っかかりにくい優れもののような気がします。
ボルトハンドルの後ろ側が円形に窪んでいますが、不完全閉鎖の時は親指でココを押してネ…、と云う親心でしょうか。
マガジンウェル部にはフレアがなく、お世辞にもリロードがやり易いとは云えません。
(同じプレスフレームのAR18はしっかりマグウェル形状になっています)
そして昔からトリガーガート先端の斜めラインは何だろう?と思ってましたが、マガジンを握って装填する時の親指の逃げ用のリリーフカットみたいですね。
実際にやってみて分かりました。
独立した筐体に収められたリアサイト、その内部には凝ったメカが納められています。
でも正対した(敵のいる)方向に、反射しやすそうな角度の面が向いているのが気になりますね。
マルイの89式はハイエンドの割に金属ショートパーツの仕上げが今一つなので、良く目に付くリアサイトだけは全バラして再仕上げしています。
エレベーションは5段階調整で、調整ダイヤルを最高位置からさらに回すと「バチンッ」と音を立ててブレードが引っ込み、上部を残して隠れてしまいます。
つまりリアサイトとして機能しなくなってしまう(これも用兵上の要求?)仕様ですが、頂部にノッチでも刻めば良いのに…、と思わないでもありません。
筐体内部にはカムとスプリングが仕込まれており、バラしてみてその凝ったメカを堪能できました。
後編に続きます。
この記事へのコメント
いつも素晴らしいレポートありがとうございます。
後編も楽しみにしています。
疑問なのですが、自衛隊では耐久性に問題が出るほど撃ち込んでいるんですかね?
トイガン界のほうがいろんなアイデア出てますが、ストック、ハンドガードを改良して、トリガーガードをAR15のグリップが付けられるアダプター仕様にして、トップのリブを利用してレールを付ければ延命出来て、20式は不要かななどと思ってしまいます。
まあ、素人の妄想レベルですが、マガジン挿入口も左右どちらかをちょっと長くすれば解決すると思うのです。
妄想ついでに、廃棄するなら9mm口径のSMGに転用してほしいです。各国でノウハウがあるはずですよね。
長文ですみません。写真のスリングについても気になってます。
後編も楽しみにしています。
疑問なのですが、自衛隊では耐久性に問題が出るほど撃ち込んでいるんですかね?
トイガン界のほうがいろんなアイデア出てますが、ストック、ハンドガードを改良して、トリガーガードをAR15のグリップが付けられるアダプター仕様にして、トップのリブを利用してレールを付ければ延命出来て、20式は不要かななどと思ってしまいます。
まあ、素人の妄想レベルですが、マガジン挿入口も左右どちらかをちょっと長くすれば解決すると思うのです。
妄想ついでに、廃棄するなら9mm口径のSMGに転用してほしいです。各国でノウハウがあるはずですよね。
長文ですみません。写真のスリングについても気になってます。
Posted by マットブラック at 2023年07月03日 09:58
マットブラックさん、いらっしゃいませ~
いつもご覧いただいてありがとうございます。
延命>自衛隊って兵器に対してあまり大掛かりな改修をしないような気がします(F4EJ改は除く)
国内メーカーの技術力維持の面でもある程度のスパンで新型に置き換える方針なんですかね~
20式>こないだ自衛隊特番で出てたけど(〇ズレーザーがめっちゃ喰い付いてたw)相当カッコ良いですね。レシーバーに打たれたHOWAの文字に痺れました。
9mm口径のSMG>まず国会で用途を説明するのが大変かもしれませんね。
(9mm機関拳銃はピストルということでOK貰いましたけど)
後編はもう少々お待ちください。
でわ~
いつもご覧いただいてありがとうございます。
延命>自衛隊って兵器に対してあまり大掛かりな改修をしないような気がします(F4EJ改は除く)
国内メーカーの技術力維持の面でもある程度のスパンで新型に置き換える方針なんですかね~
20式>こないだ自衛隊特番で出てたけど(〇ズレーザーがめっちゃ喰い付いてたw)相当カッコ良いですね。レシーバーに打たれたHOWAの文字に痺れました。
9mm口径のSMG>まず国会で用途を説明するのが大変かもしれませんね。
(9mm機関拳銃はピストルということでOK貰いましたけど)
後編はもう少々お待ちください。
でわ~
Posted by BOたぬき at 2023年07月04日 18:54
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