2024年09月20日
対決!グロック18C Gen.3 ガスブローバック 東京マルイ vs. KSC
久々の対決!シリーズ、今回はグロック18C Gen.3 ガスブローバック、東京マルイ対KSCです。

世間一般ではGen.5が話題の昨今、いまさら感が半端ありません。
ガスブロハンドガンの記事自体、約二年ぶりだし…。
きっかけはKSCグロック18Cのメカが入っているマグプルPTSのFPGが調子悪いので、内部メカをマルイ18Cに置換えようと格安中古を購入したこと。

マガジンが3本付属していました。
購入したものの、管理人のスキルでは置換え不可能だったので(爆)オクで売り飛ばそうとしばらくホカしておりましたが…。

ある日ホビー系のリサイクルショップでマルイのフルサイズグロック用のリアル刻印フレーム(US仕様)を2K+税で発見。
サードピン(指先)も別部品(スチール)になっていたりする、なかなかリアルな一品。
メーカーはガーダーかと思ったんですが、ネット上の画像と比較すると違うみたい。
デフォルトのフレーム(下)は元々変な色に塗装されていたので交換して、ついでにスライド面出しとかしてるうちに気に入ってきちゃったんでオク行きは中止に。

KSCの18C(上)は発表早々の2001年頃、アメ横のマルゴーで購入した初期ロット品です。
(リアサイトは純正オプションのフルアジャスタブルタイプに変えています)
マルイ18Cの発売が2002年なので、当時はバチバチのライバル関係だったんでしょうね。
両方とも未だメーカーのWebカタログに載っていますが、KSCの方は売り切れ表示になっているので現在流通していないようです。

KSCグロック(上)の初期ロットフレームはABS製でリアル刻印なのが特徴。
マルイ(下)共々、メイドインオーストリアのUSバージョン刻印ですね。

せっかくなのでマガジンのベースパッドも全てリアル刻印タイプにすげ替えました。

グロックのバックストラップのデッドスペースを見るにつけ、ウェイトを仕込まずにはいられない管理人。
以前MGCグロックの純正ウェイトをカットした残りの下半分があったので、先端をやすりで整えてマルイ18Cに装着します。
(カットした上半分はスタークアームズのグロック17 Gen.4に仕込みました)

53g重くなりました。
KSC(左)の方は10数年前に仕込み済です。

マルイ(下)のスライド側面は結構ヒケていたので、気合を入れて平面出し。
しかし削っているうちに平面部が広くなってしまい、いささかグロックの精悍さが削がれてしまったかもしれません。
スライドストップのグルーブ(滑り止め)の表現などは、マルイがスジを入れているだけに対してKSC(上)の方は実銃同様にプレス加工しており手間がかかってますね。

上から見ると、マルイ(下)のスライドはKSCに比べて3mmほど幅広です。
マルイの旧世代のグロックは実物ホルスターではきついと云われていますが、ここら辺が原因ですね。

ご参考までにロングマグに20発ほどつめて4mから指切りフルオートで実射。
マルイの方が明らかに回転が速く、集弾性も良好です。
発売から20年過ぎても、未だ現役バリバリで流通している商品だけありますね。

そんな訳で、サイズ感も含めてリアル志向のKSC(右)、実射性能ではマルイと云う何のひねりもない結論に至りました。
世間一般ではGen.5が話題の昨今、いまさら感が半端ありません。
ガスブロハンドガンの記事自体、約二年ぶりだし…。
きっかけはKSCグロック18Cのメカが入っているマグプルPTSのFPGが調子悪いので、内部メカをマルイ18Cに置換えようと格安中古を購入したこと。
マガジンが3本付属していました。
購入したものの、管理人のスキルでは置換え不可能だったので(爆)オクで売り飛ばそうとしばらくホカしておりましたが…。
ある日ホビー系のリサイクルショップでマルイのフルサイズグロック用のリアル刻印フレーム(US仕様)を2K+税で発見。
サードピン(指先)も別部品(スチール)になっていたりする、なかなかリアルな一品。
メーカーはガーダーかと思ったんですが、ネット上の画像と比較すると違うみたい。
デフォルトのフレーム(下)は元々変な色に塗装されていたので交換して、ついでにスライド面出しとかしてるうちに気に入ってきちゃったんでオク行きは中止に。
KSCの18C(上)は発表早々の2001年頃、アメ横のマルゴーで購入した初期ロット品です。
(リアサイトは純正オプションのフルアジャスタブルタイプに変えています)
マルイ18Cの発売が2002年なので、当時はバチバチのライバル関係だったんでしょうね。
両方とも未だメーカーのWebカタログに載っていますが、KSCの方は売り切れ表示になっているので現在流通していないようです。
KSCグロック(上)の初期ロットフレームはABS製でリアル刻印なのが特徴。
マルイ(下)共々、メイドインオーストリアのUSバージョン刻印ですね。
せっかくなのでマガジンのベースパッドも全てリアル刻印タイプにすげ替えました。
グロックのバックストラップのデッドスペースを見るにつけ、ウェイトを仕込まずにはいられない管理人。
以前MGCグロックの純正ウェイトをカットした残りの下半分があったので、先端をやすりで整えてマルイ18Cに装着します。
(カットした上半分はスタークアームズのグロック17 Gen.4に仕込みました)
53g重くなりました。
KSC(左)の方は10数年前に仕込み済です。
マルイ(下)のスライド側面は結構ヒケていたので、気合を入れて平面出し。
しかし削っているうちに平面部が広くなってしまい、いささかグロックの精悍さが削がれてしまったかもしれません。
スライドストップのグルーブ(滑り止め)の表現などは、マルイがスジを入れているだけに対してKSC(上)の方は実銃同様にプレス加工しており手間がかかってますね。
上から見ると、マルイ(下)のスライドはKSCに比べて3mmほど幅広です。
マルイの旧世代のグロックは実物ホルスターではきついと云われていますが、ここら辺が原因ですね。
ご参考までにロングマグに20発ほどつめて4mから指切りフルオートで実射。
マルイの方が明らかに回転が速く、集弾性も良好です。
発売から20年過ぎても、未だ現役バリバリで流通している商品だけありますね。
そんな訳で、サイズ感も含めてリアル志向のKSC(右)、実射性能ではマルイと云う何のひねりもない結論に至りました。
2024年09月10日
コクサイモデルガン スピードコンプ
コクサイの金属モデルガン スピードコンプです。

その昔、APSカップ東京本大会の併設イベント、トイガンフェスタでメーカーの直売ブースで投げ売りしていたものを購入。
24Kめっき仕様でしたが、めっきがヤレてきたので筆めっきで金色化しました。

スピードコンプ(以下スピコン)の元ネタはイチローナガタ氏愛用のスチールチャレンジ用マッチガン「ツチノコ」です。
GUN誌の2004年9月号で、TOSHIさんが持ち主から直接借りて記事にしています。
グリップはTOSHIさんの私物に換えられており、トリガーとかハンマーの形状もコクサイのとずいぶん異なっていますね。
ボブチャウスペシャル同様に、完成後にも常にモデファイを加えられたのでしょうか。

実物のトリガーはセミワイドだし、デホーンドハンマーのシェイプも若干違います。
最初のレポートは80年代のコンバットマガジン誌に掲載されたらしく、読んでみたいので古本屋さんを巡っていますが未だに出会えていません。

ドットサイトはコクサイのシャノンが載っていたそうで、ゆる~く網を張っているんですがこちらも縁がありません。
シャノンは大口径のチューブタイプですが、レンズは前面しか入ってなかったらしいですね。
取り敢えず載せているノーベルアームズ シュアヒットMRSは、シャノンに対して圧倒的に小型ですが同等の機能を発揮します。

しかし、スピコンを金属で造ろうなんて企画が良く通りましたねぇ。
バレルフィンなんて超絶仕上げですが、さぞ手間が掛ったことでしょう…。

コンペンセイターなどもご覧の通りで、素晴らしい仕上がりです。

M65ベースにカスタムバレルを取り付けた為、S&W特有のシリンダー軸固定用ロッキングボルトは廃止されています。
代わりにクレーン上部に固定用ディテントとしてスチールボールが埋め込まれており、ここら辺はスマイソンと同じですね。

トリガーとサムピースはオリジナルにより近いと思われるガスガンのスピコンから移植しました。
トップマウントもデフォルトは黒染め仕上げですが、ガスガン用のシルバーと替えています。
その後、不憫なガスガンのスピコンは内部メカもM65 3インチFBIスペシャルに移植されてしまいました。

グリップは大昔に川越のお店で見つけたホーグのレジンタイプのモノグリップ。

カッチリとしたダブルアクションのスムーズさは、コクサイの金属製Kフレームの真骨頂。
シリンダーの回転と共に「キン」「キン」と2度奏でる澄んだ金属音が心に染みわたります。
(シリンダーがエンプティの時だけですが…)
その昔、APSカップ東京本大会の併設イベント、トイガンフェスタでメーカーの直売ブースで投げ売りしていたものを購入。
24Kめっき仕様でしたが、めっきがヤレてきたので筆めっきで金色化しました。
スピードコンプ(以下スピコン)の元ネタはイチローナガタ氏愛用のスチールチャレンジ用マッチガン「ツチノコ」です。
GUN誌の2004年9月号で、TOSHIさんが持ち主から直接借りて記事にしています。
グリップはTOSHIさんの私物に換えられており、トリガーとかハンマーの形状もコクサイのとずいぶん異なっていますね。
ボブチャウスペシャル同様に、完成後にも常にモデファイを加えられたのでしょうか。
実物のトリガーはセミワイドだし、デホーンドハンマーのシェイプも若干違います。
最初のレポートは80年代のコンバットマガジン誌に掲載されたらしく、読んでみたいので古本屋さんを巡っていますが未だに出会えていません。
ドットサイトはコクサイのシャノンが載っていたそうで、ゆる~く網を張っているんですがこちらも縁がありません。
シャノンは大口径のチューブタイプですが、レンズは前面しか入ってなかったらしいですね。
取り敢えず載せているノーベルアームズ シュアヒットMRSは、シャノンに対して圧倒的に小型ですが同等の機能を発揮します。
しかし、スピコンを金属で造ろうなんて企画が良く通りましたねぇ。
バレルフィンなんて超絶仕上げですが、さぞ手間が掛ったことでしょう…。
コンペンセイターなどもご覧の通りで、素晴らしい仕上がりです。
M65ベースにカスタムバレルを取り付けた為、S&W特有のシリンダー軸固定用ロッキングボルトは廃止されています。
代わりにクレーン上部に固定用ディテントとしてスチールボールが埋め込まれており、ここら辺はスマイソンと同じですね。
トリガーとサムピースはオリジナルにより近いと思われるガスガンのスピコンから移植しました。
トップマウントもデフォルトは黒染め仕上げですが、ガスガン用のシルバーと替えています。
その後、不憫なガスガンのスピコンは内部メカもM65 3インチFBIスペシャルに移植されてしまいました。
グリップは大昔に川越のお店で見つけたホーグのレジンタイプのモノグリップ。
カッチリとしたダブルアクションのスムーズさは、コクサイの金属製Kフレームの真骨頂。
シリンダーの回転と共に「キン」「キン」と2度奏でる澄んだ金属音が心に染みわたります。
(シリンダーがエンプティの時だけですが…)
2024年09月01日
ショウエイモデルガン MP44 ダミーカートモデル
ショウエイのモデルガン、MP44のダミーカートモデルです。

アサルトライフルの始祖を精密再現したショウエイのMP44は憧れで、いつかは手にしたい一品でした。
そんなある日、赤羽にある某店のWeb店舗で中古品を発見。
まあまあリーズナブルな価格だったので、状態を見るため店舗の方に赴きました。
以前は正月セールやホワイトホール(懐かしい…)とかに良く寄っていましたが、実際に訪れるのは本当に久しぶり。

お店は場所も含めていろいろと変わっており戸惑いましたが、お目当てのブツは程度も上々だったのでそのままお持ち帰りしました。
箱の意匠から製造から20年以上は経っている初期のロットだと思いますが、サビが無かったのは幸い。
グリップはプラ製で、イベントに出店していたショウエイの人に聞いたところ初期ロットの特長なんだそう。
実銃も初期はベークライト製で、後期になるとコストダウンで木製(トイガンと逆ですね)になったそうです。
ならばベークライト風に塗装しようと思ったんですが、形状が木グリを模しているので(ベークライト製とは微妙に形状が異なる)ダメでした。

8ミリクルツのクリップ付きダミーカートリッジが2セット同梱。
下のカートリッジは、10年ぐらい前にトルピードフェスタなるイベントのショウエイブースで1Kで購入していたアウトレット品です。
アウトレット品とは云え、ストリッパークリップのサイドのリブが3つタイプで、リブ2つの同梱の物よりリアルです。

金属部の仕上げは良好で、実銃ではプレス製のレシーバーを亜鉛合金でうまく表現し、スポット溶接跡など芸が細かいです。
先日Webサイト「WWⅡ ドイツ軍小火器の小図鑑」 https://www.german-smallarms.com/ を主宰されている方の無可動実銃のMP43/44を拝見する機会がありました。
それらと比べても、操作の手応えや剛性感なども含めてもかなりいい線行ってる印象です。

黒染めが少しマダラっぽくなっている個所があったので(それはそれでリアルだったんですが…)、下地仕上げをせずにGスミスSの黒鉄を軽く吹きました。
あまりキレイに下地を整えてしまうとMP44特有の荒々しさが失われてしまう気がしたので…。
スプレーを吹いてやると、繊細に再現されたスポット溶接跡や刻印がくっきりと浮かび上がってきました。
エジェクションポートカバーは、後年ARライフルに丸パクリされます。

手動による装填 / 排莢は快調そのもので、薬莢の飛びも小気味良し。
いろいろと弄ってみて感心するのは、アサルトライフルの元祖としていきなりの完成度の高さです。
ピン一本抜けば、フィールドストリップ可能な構造は現代のライフルと遜色ありません。
但し生産性を高めるためか、ロアレシーバーはかしめられ分解不可のブラックボックスになっていて不具合があった場合はASSY交換が前提みたいです。
ちなみにショウエイのMP44も実銃同様に分解できません。

マニュアルセフティ、セレクターやマグキャッチボタンなど然るべきものが然るべき位置にあるし、操作性も違和感なく良好。
セレクターはセフティレバーと独立したクロスボルトタイプ(画像はセミオート状態)です。
実際操作してみると、セレクター位置に関わらずセフティのオンオフが出来るって意外に使い勝手が良いと感じます。

サイトの位置も含めて全体のレイアウトも適切で、コスタ撃ちの構えもまったく問題ありません。
グリップ角度やボルトハンドル位置などのレイアウトも(何なら形状も)現役ライフルの代表格であるSCAR-L(WEガスガン)とそう大きくは違わない印象。
つべでフルオート射撃の動画を見ても、直銃床デザインのためかほとんどマズルライズがなくコントロール性も良さそう。
現在の多くのアサルトライフルはMP44を雛形としてなぞり、洗練させているだけとしか思えません。

着剣装置やクリーニングロッドをオミットしているのは潔いですが、そこら辺の取捨選択も含めて用兵側の要求も明瞭かつ的確だったと思われます。
そこら辺が頼りない国では、サブマシンガンに着剣装置とか付けちゃうんでしょうね。
加えて連射すればそれなりに過熱するであろうフォアグリップ部に、木材等の断熱材がすっぱりとオミットされている事も潔いです。
射撃時、サポートハンドはマガジンハウジングの根元をホールドする、今風に云えばマグウェルグリップ前提なんでしょうね。

MKb42(H)と云うベースはあったにせよ、数年のうちにMP44という実に洗練された成果物に昇華させてしまうのは流石ドイツ人の仕事です。
ちょっと興味があるのは、前世紀の遺物Kar98kライフルに変わってMP44を手渡された当時のドイツ軍将兵はどんな感想を抱いたんでしょうか?
戸惑いと共に「未来からやって来たアイテム」的な捉え方をした人もいたのでは…。

バレル上のガスチューブの先端に付いたねじ込み式キャップですが、先端がアンテナ状になっています。
叉銃に使うらしいですが、否応なしに未来的な(電波を飛ばしそうな…)雰囲気を醸し出している気が…。

GW中のVショーのショウエイブースで、ショートマガジンを購入。
実際に存在したものらしく、装弾数を減らして兵士の負担を減らしたり無駄弾を撃たせないようにしたものなんだとか。
まあ、なるべくセミオートで撃ってね…、ってコトなんでしょうけど。

いかついMP44が、ちょっとユーモラスな印象になります。
マガジンにダミーカートは10発入りましたが、銃本体に装填するにはちょっときついので9発に抑えておいた方が良いみたいです。
装填、排莢は問題ありませんでした。

ショウエイさんブースにはバリエとしてMP43やMP44の刻印入りもあったんですが、管理人は刻印無しを選びました。
実物はフルサイズのマガジンを単純にカットして造るので、マガジン下部にあるMP43とかMP44の刻印が入ることはないそうです。
ショウエイさんは(演出として)敢えて刻印入りも造っているそう。

ショートマガジンにしても10発の装弾数を誇るので、当時の他国ライフルのファイアパワーと比べてもまだまだ優位性は揺るぎませんね。
スリングはオクで落とした低価格(4K)のノーブランド新品ですが、なにげに出来が良かったです。
アサルトライフルの始祖を精密再現したショウエイのMP44は憧れで、いつかは手にしたい一品でした。
そんなある日、赤羽にある某店のWeb店舗で中古品を発見。
まあまあリーズナブルな価格だったので、状態を見るため店舗の方に赴きました。
以前は正月セールやホワイトホール(懐かしい…)とかに良く寄っていましたが、実際に訪れるのは本当に久しぶり。
お店は場所も含めていろいろと変わっており戸惑いましたが、お目当てのブツは程度も上々だったのでそのままお持ち帰りしました。
箱の意匠から製造から20年以上は経っている初期のロットだと思いますが、サビが無かったのは幸い。
グリップはプラ製で、イベントに出店していたショウエイの人に聞いたところ初期ロットの特長なんだそう。
実銃も初期はベークライト製で、後期になるとコストダウンで木製(トイガンと逆ですね)になったそうです。
ならばベークライト風に塗装しようと思ったんですが、形状が木グリを模しているので(ベークライト製とは微妙に形状が異なる)ダメでした。
8ミリクルツのクリップ付きダミーカートリッジが2セット同梱。
下のカートリッジは、10年ぐらい前にトルピードフェスタなるイベントのショウエイブースで1Kで購入していたアウトレット品です。
アウトレット品とは云え、ストリッパークリップのサイドのリブが3つタイプで、リブ2つの同梱の物よりリアルです。
金属部の仕上げは良好で、実銃ではプレス製のレシーバーを亜鉛合金でうまく表現し、スポット溶接跡など芸が細かいです。
先日Webサイト「WWⅡ ドイツ軍小火器の小図鑑」 https://www.german-smallarms.com/ を主宰されている方の無可動実銃のMP43/44を拝見する機会がありました。
それらと比べても、操作の手応えや剛性感なども含めてもかなりいい線行ってる印象です。
黒染めが少しマダラっぽくなっている個所があったので(それはそれでリアルだったんですが…)、下地仕上げをせずにGスミスSの黒鉄を軽く吹きました。
あまりキレイに下地を整えてしまうとMP44特有の荒々しさが失われてしまう気がしたので…。
スプレーを吹いてやると、繊細に再現されたスポット溶接跡や刻印がくっきりと浮かび上がってきました。
エジェクションポートカバーは、後年ARライフルに丸パクリされます。
手動による装填 / 排莢は快調そのもので、薬莢の飛びも小気味良し。
いろいろと弄ってみて感心するのは、アサルトライフルの元祖としていきなりの完成度の高さです。
ピン一本抜けば、フィールドストリップ可能な構造は現代のライフルと遜色ありません。
但し生産性を高めるためか、ロアレシーバーはかしめられ分解不可のブラックボックスになっていて不具合があった場合はASSY交換が前提みたいです。
ちなみにショウエイのMP44も実銃同様に分解できません。
マニュアルセフティ、セレクターやマグキャッチボタンなど然るべきものが然るべき位置にあるし、操作性も違和感なく良好。
セレクターはセフティレバーと独立したクロスボルトタイプ(画像はセミオート状態)です。
実際操作してみると、セレクター位置に関わらずセフティのオンオフが出来るって意外に使い勝手が良いと感じます。
サイトの位置も含めて全体のレイアウトも適切で、コスタ撃ちの構えもまったく問題ありません。
グリップ角度やボルトハンドル位置などのレイアウトも(何なら形状も)現役ライフルの代表格であるSCAR-L(WEガスガン)とそう大きくは違わない印象。
つべでフルオート射撃の動画を見ても、直銃床デザインのためかほとんどマズルライズがなくコントロール性も良さそう。
現在の多くのアサルトライフルはMP44を雛形としてなぞり、洗練させているだけとしか思えません。
着剣装置やクリーニングロッドをオミットしているのは潔いですが、そこら辺の取捨選択も含めて用兵側の要求も明瞭かつ的確だったと思われます。
そこら辺が頼りない国では、サブマシンガンに着剣装置とか付けちゃうんでしょうね。
加えて連射すればそれなりに過熱するであろうフォアグリップ部に、木材等の断熱材がすっぱりとオミットされている事も潔いです。
射撃時、サポートハンドはマガジンハウジングの根元をホールドする、今風に云えばマグウェルグリップ前提なんでしょうね。
MKb42(H)と云うベースはあったにせよ、数年のうちにMP44という実に洗練された成果物に昇華させてしまうのは流石ドイツ人の仕事です。
ちょっと興味があるのは、前世紀の遺物Kar98kライフルに変わってMP44を手渡された当時のドイツ軍将兵はどんな感想を抱いたんでしょうか?
戸惑いと共に「未来からやって来たアイテム」的な捉え方をした人もいたのでは…。
バレル上のガスチューブの先端に付いたねじ込み式キャップですが、先端がアンテナ状になっています。
叉銃に使うらしいですが、否応なしに未来的な(電波を飛ばしそうな…)雰囲気を醸し出している気が…。
GW中のVショーのショウエイブースで、ショートマガジンを購入。
実際に存在したものらしく、装弾数を減らして兵士の負担を減らしたり無駄弾を撃たせないようにしたものなんだとか。
まあ、なるべくセミオートで撃ってね…、ってコトなんでしょうけど。
いかついMP44が、ちょっとユーモラスな印象になります。
マガジンにダミーカートは10発入りましたが、銃本体に装填するにはちょっときついので9発に抑えておいた方が良いみたいです。
装填、排莢は問題ありませんでした。
ショウエイさんブースにはバリエとしてMP43やMP44の刻印入りもあったんですが、管理人は刻印無しを選びました。
実物はフルサイズのマガジンを単純にカットして造るので、マガジン下部にあるMP43とかMP44の刻印が入ることはないそうです。
ショウエイさんは(演出として)敢えて刻印入りも造っているそう。
ショートマガジンにしても10発の装弾数を誇るので、当時の他国ライフルのファイアパワーと比べてもまだまだ優位性は揺るぎませんね。
スリングはオクで落とした低価格(4K)のノーブランド新品ですが、なにげに出来が良かったです。