2021年12月19日
ドラゴンアーマー1/72 ポルシェティーガー
ドラゴンアーマー1/72の完成品、Ⅵ号戦車ティーガー(P)、通称ポルシェティーガーです。
リサイクルショップ巡回中に中古を発見。
最近あまり見かけなくなった印象のドラゴンアーマーシリーズですが、久しぶりに手に取っても相変わらずシャープな造りです。
以前の輸入元はハセガワでしたが、現在はプラッツになっていますね。
例によって地面造成、アンテナ立て&軽くウォッシングとドライブラシを追加施工。
ヒトラー肝煎りの新型重戦車計画に沿って、ポルシェ社とヘンシェル社による競作となったVK4501(後のティーガー1)。
しかしコンペの結果、ポルシェ社は敗北を喫してしまいます。
既に数台完成してしていた試作型ポルシェティーガーは実戦に投入されるべく改修され、主に耐弾性や機動性の向上が図られました。
このモデルはその実戦に投入されたタイプが再現されています。
実戦投入にあたり砲塔は量産タイプに換装され、車体の前面装甲追加や側面ハッチの廃止、発電用エンジンの水冷化等の改修を受けます。
遠くに見えるのは(嘘)ワールドタンクミュージアム1/144のポルシェティーガー(試作タイプ)です。
ポルシェティーガーは構造上砲塔が前にせり出しているので、車体上面に操縦手/通信手用の出入り用ハッチを設けることが出来ません。
出入りの為にあった車体側面の円形ハッチは防御力強化のために廃止になったので、操縦手/通信手の車内へのアクセスは砲塔ハッチからとなってしまいます。
これでは緊急時(被弾よりもパワーユニットの不具合による発火炎上?)の脱出性に難があると云わざるを得ません。
そのような使い勝手の悪さや、ドイツ戦車にしては異常にバランスの悪い、妙に腰高で前につんのめったようなスタイリング。
これらは全てフェアディナント・ポルシェ博士が提唱したガソリンエンジンで発電機を回し、モーターで駆動すると云うガス・エレクトリック機構の為せる業です。
見た目通りのフロントヘビーだったみたいで、戦闘時以外は常に砲塔を180°後ろに向けていたそうです。
確かにこの状態の方が、見た目的にも重量配分的にも収まりの良い印象です。
この状態は異母兄弟とも云えるフェアディナント重駆逐戦車(ドラゴンアーマー1/72)を彷彿とさせます、…と云うか、まんま雛形になったと云うべきか。
フェアディナント重駆逐戦車自体が、ポルシェ博士が前のめりで発注してしまったポルシェティーガーのシャシ90台分を再利用した戦車ですのでさもありなん…。
コンペでのライバル、ヘンシェル社製ティーガー1(下、ドラゴンアーマー1/72)と。
比べるとポルシェティーガーは車体スペースのほぼ後半分をパワーユニットに取られてしまい、砲塔が前に押しやられているのが分かります。
高価で故障の多いトランスミッションが不要な夢のパワーユニットとして登場したガス・エレクトリックシステムですが、スペース的に無理が生じてしまっているようです。
ポルシェ博士がいくらヒトラーと蜜月だったとは云え、ヘンシェルティーガーの総合的な完成度の高さには太刀打ちできなかったんでしょうね。
ヘンシェルティーガーの絶妙なバランスの良さには機能美すら感じますし、カッコいい兵器にヘボいもの無し(管理人の座右の銘)と云う格言が思い起こされます…。
話は変わって宮崎駿氏がムック本「宮崎 駿の雑想ノート」で、ポルシェティーガーを「豚の虎」と云う作品で取り上げています。
実戦に投入されたポルシェティーガーの運用に悪戦苦闘するクルーを描いた物語で、東部戦線でチタデレ作戦に参加すべくクルスクへ向かうお話です。
実際にあった事なのかどうかは分かりませんが、多分ハヤオさんの妄想オリジナルストーリーかと。
でもハヤオ節全開の楽しい作品ですし、戦場での重戦車の運用は悪夢だ…、と云うのは凄く良く伝わってきます(汗)。
よいお年を~。
リサイクルショップ巡回中に中古を発見。
最近あまり見かけなくなった印象のドラゴンアーマーシリーズですが、久しぶりに手に取っても相変わらずシャープな造りです。
以前の輸入元はハセガワでしたが、現在はプラッツになっていますね。
例によって地面造成、アンテナ立て&軽くウォッシングとドライブラシを追加施工。
ヒトラー肝煎りの新型重戦車計画に沿って、ポルシェ社とヘンシェル社による競作となったVK4501(後のティーガー1)。
しかしコンペの結果、ポルシェ社は敗北を喫してしまいます。
既に数台完成してしていた試作型ポルシェティーガーは実戦に投入されるべく改修され、主に耐弾性や機動性の向上が図られました。
このモデルはその実戦に投入されたタイプが再現されています。
実戦投入にあたり砲塔は量産タイプに換装され、車体の前面装甲追加や側面ハッチの廃止、発電用エンジンの水冷化等の改修を受けます。
遠くに見えるのは(嘘)ワールドタンクミュージアム1/144のポルシェティーガー(試作タイプ)です。
ポルシェティーガーは構造上砲塔が前にせり出しているので、車体上面に操縦手/通信手用の出入り用ハッチを設けることが出来ません。
出入りの為にあった車体側面の円形ハッチは防御力強化のために廃止になったので、操縦手/通信手の車内へのアクセスは砲塔ハッチからとなってしまいます。
これでは緊急時(被弾よりもパワーユニットの不具合による発火炎上?)の脱出性に難があると云わざるを得ません。
そのような使い勝手の悪さや、ドイツ戦車にしては異常にバランスの悪い、妙に腰高で前につんのめったようなスタイリング。
これらは全てフェアディナント・ポルシェ博士が提唱したガソリンエンジンで発電機を回し、モーターで駆動すると云うガス・エレクトリック機構の為せる業です。
見た目通りのフロントヘビーだったみたいで、戦闘時以外は常に砲塔を180°後ろに向けていたそうです。
確かにこの状態の方が、見た目的にも重量配分的にも収まりの良い印象です。
この状態は異母兄弟とも云えるフェアディナント重駆逐戦車(ドラゴンアーマー1/72)を彷彿とさせます、…と云うか、まんま雛形になったと云うべきか。
フェアディナント重駆逐戦車自体が、ポルシェ博士が前のめりで発注してしまったポルシェティーガーのシャシ90台分を再利用した戦車ですのでさもありなん…。
コンペでのライバル、ヘンシェル社製ティーガー1(下、ドラゴンアーマー1/72)と。
比べるとポルシェティーガーは車体スペースのほぼ後半分をパワーユニットに取られてしまい、砲塔が前に押しやられているのが分かります。
高価で故障の多いトランスミッションが不要な夢のパワーユニットとして登場したガス・エレクトリックシステムですが、スペース的に無理が生じてしまっているようです。
ポルシェ博士がいくらヒトラーと蜜月だったとは云え、ヘンシェルティーガーの総合的な完成度の高さには太刀打ちできなかったんでしょうね。
ヘンシェルティーガーの絶妙なバランスの良さには機能美すら感じますし、カッコいい兵器にヘボいもの無し(管理人の座右の銘)と云う格言が思い起こされます…。
話は変わって宮崎駿氏がムック本「宮崎 駿の雑想ノート」で、ポルシェティーガーを「豚の虎」と云う作品で取り上げています。
実戦に投入されたポルシェティーガーの運用に悪戦苦闘するクルーを描いた物語で、東部戦線でチタデレ作戦に参加すべくクルスクへ向かうお話です。
実際にあった事なのかどうかは分かりませんが、多分ハヤオさんの
でもハヤオ節全開の楽しい作品ですし、戦場での重戦車の運用は悪夢だ…、と云うのは凄く良く伝わってきます(汗)。
よいお年を~。
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